レンタルスペースは今後も市場規模拡大が見込まれる注目ビジネス

レンタルスペースは今後も市場規模拡大が見込まれる注目ビジネス

2012年6月時点の、東京都千代田区、渋谷区、新宿区、港区、中央区にあるオフィスビルの空室率データを見ると、平均空室率は9.43パーセントとなっています。このデータは、すべてのオフィスビルに関して調査したわけではなく、主要なオフィスビルにおいての空室率となります。約6年前、主要なオフィスビルにおいて、10パーセント近い空室率を記録していたのは、その数年前に起こったリーマンショックにより、多くのビジネスが影響を受けたものです。

レンタルスペースや貸し会議室といったビジネスが活発になってきたのは、この7~8年でしょう。特に東京や大阪、名古屋などの大都市周辺では、空室率が上昇するとともに、その空室を有効利用しようという動きが活発化しました。中心都市のオフィス街に出現したレンタルスペースや貸し会議室は、企業がさまざまな手で予算を削減する傾向の中、大きな成功を見せています。

企業側は、会議室や応接室といった稼働率の低い無駄なスペースを削り、それらの機能を外部に求めたのです。登場当初は、会議室として、イスやテーブルなどが置かれるだけのシンプルなスペースもありましたが、ニーズの高まりとともに、レンタルスペースのインテリアや装備には大きな進歩が見られます。カジュアルなインテリアのレンタルスペースから、製品発表会や記者会見が開けるスタジオタイプのスペース、そして株主総会などでも利用可能な100人以上収容のホールまで、利用することが可能になっています。

現在、民泊ビジネスが活発ですが、レンタルスペースについても民泊ビジネス同様、空室を利用したビジネスとして、今後もますます広がりが見込まれるでしょう。

スペースをシェアするという考え方は、日本だけではなく、世界的なトレンドです。資産をシェアする「シェアリングエコノミー」は、今後、大きな成長が予測されている分野で、10年後の市場規模は、現在の20倍を超えるのではないかと言われています。

このシェアされる資産の中には、ビルの空室だけではなく、個人の持ち物である不動産や技術などさまざまなものが含まれます。そして、利用者と、資産の持ち主である個人や企業の間に入るサービスを行う仲介者が、「シェアリングエコノミー」ということになります。レンタルスペースや貸し会議室といったビジネスは、今後も進化を続けていくことは確実でしょう。

レンタルスペースや貸し会議室の強みは「時間貸し」です。もちろん1日単位の料金を設定しているサービスもありますが、多くのレンタルスペースでは時間単位の料金設定になっています。利用者にとっても3時間程度の長さから使うことのできるレンタルスペースは多くのメリットがありますし、レンタルスペース側にも、部屋の稼働率や回転率が上がるというメリットがあります。

最近、都心部のビジネス街には、レンタルスペースや貸し会議室の広告が目立つようになりましたが、それだけ需要も多く、社会的にも十分認知度の高いビジネスとなっています。現在、レンタルスペースや貸し会議室といったビジネスは、さまざまな目的で利用されるようになっています。



 
 

ビジネスでの主な利用法

会議室

レンタルスペースや貸し会議室の、現在、もっとも一般的な使い方が、この「会議室」としての利用でしょう。すでにお話ししている通りですが、リーマンショック後、大企業を含む多くのビジネスが、とにかく経費削減という方向に向かい、その流れは10年が経とうとしている現在も変わりありません。現在は殺風景な会議室ではなく、インテリアや設備にこだわった、多くの会議向けレンタルスペースが利用可能になっています。

説明会や入社試験

説明会や入社試験、研修、セミナーなど、ビジネスにおけるレンタルスペースの利用は大きく広がりを見せています。これらの社内イベントは、比較的大人数を収容する必要があるため、経費削減を至上命題とする企業にとっては、施設の確保がなかなかの難題でした。しかし、レンタルスペースや貸し会議室の広がりにより、限られた予算内でも、用途に適したスペースの利用が可能になりました。

商談

最近は、商談でレンタルスペースを利用する企業も増えてきているようです。レンタルスペースの中には少人数で利用することのできる、落ち着いた雰囲気の場所もあります。特に重要な取引先との商談は、雰囲気作りをして臨みたいところ。商談でのレンタルスペース利用は、今後、新たなトレンドになるかもしれません。

内覧会
 

内覧会など、取引先のみを招待する製品の展示会でも、レンタルスペースは利用価値があります。内覧会の場合は、それほど大きなスペースを必要としないことも多いと思います。レンタルスペースの場合は、スペースのサイズもさまざま。内覧会スペースとは別に商談ルームを設けるなど、工夫次第で使い方も広がります。



 
 

プライベートでの主な利用法

パーティー
最近、レンタルスペースの利用法として脚光を浴びているのがパーティーです。仲間内の小規模なパーティーから、比較的規模の大きい結婚式の二次会まで、レンタルスペースはさまざまなパーティーに利用されています。パーティー用に特化したレンタルスペースも多く、キッチン付きやカラオケ付き、ケータリングサービス利用可など、利用者のニーズに合わせた付帯サービスが人気を集めています。

ワークショップの開催


ワークショップといってもいろいろですが、何かの「講座」や「学び」と言えばよいでしょうか。体験型勉強会の開催者は、個人・ビジネス問わずですが、講師と参加者の距離の近さが必要なワークショップは、カジュアルな雰囲気のレンタルスペースが使いやすそうです。キッチンがついているスペースではクッキングスクールも開けますね。
 

撮影会


レンタルスペースは、企業が運営しているスペースだけではなく、個人で運営しているところもあります。そのため、パブやカフェなど、普段はお客さんが入っている場所でも、撮影や撮影会用のスペースとしてレンタルすることができます。このようなおもしろいスペースを貸し出すレンタルスペースは意外に多く、道場や民家一軒まるごとなど、普段味わえない世界を垣間見ることができます。





 
 

利用広がるレンタルスペース


これまでは会議などのビジネスでの利用が多かった貸し会議室やレンタルスペースですが、シェアリングエコノミーという言葉の広がりとともに、利用方法も大きく広がっています。サービスを提供する側とサービス利用者の双方が得をするビジネスの形は、若い世代を中心に受け入れられています。


スペースを時間貸しするレンタルスペースというビジネスは、遊休スペースの活用というほかに、多くのビジネスにとって、経費削減という難題への答えとなっています。多くのビジネス、そして個人にとって、レンタルスペースの広がりは、新たなスペースビジネスへと広がりを見せています。


そのひとつがカフェなどの店舗をまるごとレンタルしてしまおうという試み。撮影やイベントにぴったりのオシャレスペースや味わい深いスペースを時間単位で借りられるサービスは、レンタルスペースや貸し会議室というビジネスから派生したクリエイティブなアイデアでしょう。


シェアリングエコノミーは広がりを見せていますが、多くのビジネスが法的な壁にぶつかっていることも事実です。その点、レンタルスペースは法的にまったく問題がないことも、明るい未来が想定されている理由でしょう。

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